皆さんは「iPhoneの防水ってどこまで大丈夫なの?」「何をしたら水没してしまうの?」と思ったことはありませんか?
iPhone7からiPhoneには防水機能が追加されており、機種ごとに防水性能は良くなっています。
しかし、実はiPhoneの防水機能は完全防水ではありません。
防水機能は明確に基準が設けられており「どれくらいの防水機能なのか」「どうすれば完全に防水にできるのか」を解説します。
スマホバスターにも水没修理でご来店されるお客様がいらっしゃるので水没しないための参考にしてもらえると幸いです。
※Appleの公式サポートページには防水ではなく「防沫、耐水、防塵」と記載されております。それらをまとめて防水と称することがあるため、こちらのブログでは防水と記載しております。
Contents
防水機能とは?
皆さんは普段CMなどで「生活防水」や「水深1メートルで最大30分間」といったことを聞いたことはありませんか?
実はこれ、IP(International Protection)コードという世界基準があるのです。
この基準で水や細かい塵をどれくらい防ぐかが分かるようになっています。
iPhoneには主に画面と本体の間に防水テープを施すことで防水機能を実現しています。
防水テープはiPhone6Sからついていますが、iPhone6Sはこの保護等級に準じたものではない為、公表されていません。
第一特性数字説明 | ||
外来固形物に対する保護 保護等級 | ||
第一特性数字 | 要約 | 定義 |
0 | 無保護 | ー |
1 | 直径50mm以上の大きさの外来固 形物に対して保護している。 | 直径50mmの球状の、固形物プローブの全体が侵入 してはならない。 |
2 | 直径12.5mm以上の大きさの外来 固形物に対して保護している | 直径12.5mmの球状の、固形物プローブの全体が侵 入してはならない。 |
3 | 直径2.5mm以上の大きさの外来 固形物に対して保護している。 | 直径2.5mmの固形物プローブが全く侵入してはなら ない。 |
4 | 直径1.0mm以上の大きさの外来 固形物に対して保護している。 | 直径1.0mmの固形物プローブが全く侵入してはなら ない。 |
5 | 防じん形 | じんあいの侵入を完全に防止することはできない が、電気機器の所定の動作及び安全性を阻害する 量のじんあいの侵入があってはならない。 |
6 | 耐じん形 | じんあいの侵入があってはならない。 |
第二特性数字説明 | ||
水に対する保護 保護等級 | ||
第二特性数字 | 要約 | 定義 |
0 | 無保護 | ー |
1 | 鉛直に落下する水滴に対して保 護する。 | 鉛直に落下する水滴によって有害な影響を及ぼして はならない。 |
2 | 15度以内で傾斜しても鉛直に落 下する水滴に対して保護する | 外部が鉛直に対して両側に15度以内で傾斜したと き、鉛直に落下する水滴によっても有害な影響を及 ぼしてはならない。 |
3 | 散水(spraying water)に対して 保護する。 | 鉛直から両側に60度までの角度で噴霧した水によ っても有害な影響を及ぼしてはならない。 |
4 | 水の飛まつ(splashing water)に 対して保護する。 | あらゆる方向からの水の飛まつによっても有害な影 響を及ぼしてはならない。 |
5 | 噴流(water jet)に対して保護す る。 | あらゆる方向からのノズルによる噴流水によっても 有害な影響を及ぼしてはならない。 |
6 | 暴噴流(powerful jet)に対して保 護する。 | あらゆる方向からのノズルによる強力なジェット噴 流水によって有害な影響を及ぼしてはならない。 |
7 | 水に浸しても影響がないように保 護する。 | 規定の圧力及び時間で外部を一時的に水中に沈めた とき、有害な影響を生じる量の水の浸入があっては ならない。 |
8 | 潜水状態での使用に対して保護する。 | 関係者間での取り決めた数字7より厳しい条件下で 外部を継続的に水中に沈めたとき、有害な影響を生 じる量の水の浸入があってはならない。 |
「IP(International Protection)」コードは2003年に国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission)で定められ、スマホをはじめとする精密機器の水や固形物に対する保護性能のことを指します。
IPコードはIP〇〇と表示され、左から第一特性数字、第二特性数字が入ります。(例:両方最高基準がIP68)
機種ごとの防水機能を比較
iPhoneは機種ごとに防水機能が違います。
それでは機種ごとに防水性能をまとめましたのでこちらの表をご覧ください。
機種 | IPコード(防水性能) |
---|---|
iPhone13/13mini/13Pro/13ProMax/12/12mini/12Pro/12ProMax | IP68 深さ6mまで、最長30分間 |
iPhone11Pro/11ProMax | IP68 深さ4mまで、最長30分間 |
iPhone11/XS/XSMax | IP68 深さ2mまで、最長30分間 |
iPhoneSE(第3世代)/SE(第2世代)/XR/X/8/8Plus/7/7Plus | IP67 深さ1mまで、最長30分間 |
このように機種が新しくなるほど高い防水性能を有しているのが分かります。
しかし、いくら高い防水性能を有していても完全な防水ではないため気を付けなければならないこともあります。
防水でも気を付けないといけないこと
iPhoneは先述している通り特定の条件で防水が発揮されます。
なので完全な防水ではありません。
Appleのサポートページにも書いていますが、気を付けなければいけないことをご説明します。
iPhoneを着用したまま泳ぐ、入浴する
iPhone修理を受けていて一番多い水没要因が入浴です。
音楽を聴きながら、通話しながら、ゲームしながら、様々な理由があると思いますがプールや海水浴、入浴時にiPhoneを着用したままは控えた方が良いです。
iPhoneの防水設計は常温真水を想定しているため温度が高い風呂や塩水といった環境では防水機能が正常に機能しない場合があります。
iPhoneに水圧が強い水や流速が大きい水をかける
こちらはシャワーや高圧洗浄機、洗濯機などが日常的なもので挙げられます。
こちらもiPhoneの防水設計上、想定していない行為に当たりますので防水機能が正常に機能せず水没してしまう可能性があります。
iPhoneをサウナやスチームルームで使う
サウナやスチームルームでは湿度が極端に多くなり、水蒸気を受けてしまう状態になります。
たいていの場合は温度も高温になり常温ではない水分がiPhoneに入り込んでしまう為、水没の原因になります。
iPhoneを落下させる、衝撃を与える
こちらは直接的な要因になりえないような気がしますが、実はこれも水没してしまう原因として多く見られます。
落下させたり衝撃を与えることでできる破損やフレームの歪みなどで防水機能が正常に機能しなくなります。
それによって出来た少しの隙間からも水分が入り込み水没してしまう可能性があります。
水没しない為にはどうするか
上記を気を付ければ基本的には問題はないですが、それでも場合によっては水回りで使わなければならない場面もあるかもしれません。
そんな時はiPhoneケースで水が入らないようにしてくれる防水ケースをつけたり、撥水効果のあるガラスコーティングを施すことである程度水没を防ぐことができます。
防水ケースを着ける
防水ケースはケースをつけるだけなので手間がないのが最大の魅力です。
画面に割れができていたりフレームのゆがみなどがあってもケース内に水を入らなくするため気にせずお使いいただくことができます。
ただ、ケースによってはかなり大きくなるので操作がしづらくなるのと値段により防水性能がピンキリです。
安価で済まそうとすると水が入る可能性もあるので、自分のお財布と相談しながらどれくらいの防水性能のケースが必要か見極めましょう。
撥水機能のあるコーティングを施工する
コーティングに関しては防水性能で言えばケースよりかなり劣ってしまいますが、様々な付加機能が魅力です。
当店でもガラスコーティングを行っておりますが、当店のものは撥水の他UVカットや抗菌対策などにもなります。
しかしコーティングは過酷な環境の中(摩擦など)で剝がれてしまう可能性があります。
スマホバスターの取り扱いのガラスコーティング剤は、クオリティ重視のため完全硬化型の濃度100%・無溶剤を実現しました。
強固なガラス被膜がボディ表面を覆いガッチリとガード致します。
また、他製品にはないUVAとUVB(トップコート剤)の両紫外線の軽減効果もございますのでぜひご依頼下さい。
水没してしまったら
また、上記の対策を行ってもやむを得なく水没してしまった場合には当店で修理することもできます。
当店ではトイレやお風呂などの水中に沈んでしまって端末内部に入り込んだ水分を乾燥させ、画面がつかなくなってしまった状態から画面がつくように復旧させる作業をすることができます。
加湿器の近くに置いていたり、誤って大量の水をかけてしまって画面がおかしくなってしまったという場合でも作業することは可能です。
作業をすることで復旧した方もたくさんいるので水没してしまってお困りの方は是非スマホバスターへご相談ください!
またスマホバスターのブログではiPhone水没修理の際の料金比較の記事もありますので、修理料金を詳しく知りたい方は合わせてお読みください!
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最後に
いかがだったでしょうか。
iPhoneは完全な防水ではなくある一定の条件をクリアした状況で防水機能が働きます。
機種ごとにその性能は違いますが、水回りで使う際はしっかりとした防水ケースを使うなど対策を行ったうえで、それでもなるべく使用を控える方がいいでしょう。
この記事が皆様の参考になれば幸いです!