近年のiPhoneは、画面の「滑らかさ」が格段に進化してます。
その鍵となるのが「リフレッシュレート」という技術。
今回は高いリフレッシュレートがもたらすメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
iPhone各機種のリフレッシュレート値もまとめていますので是非ご覧ください。
Contents
リフレッシュレートとフレームレートの違いとは?
●リフレッシュレート(Hz)
これは、画面が1秒間に何回更新されるかを示す値です。たとえば「60Hz」なら1秒間に60回、画面が描き換えられます。
iPhoneのハイグレードの機種は最大で120Hz対応の画面を搭載している機種があります。
●フレームレート(fps)
これは、動画やゲームのコンテンツ側が1秒間に何枚の画像(フレーム)を表示するかを示す数値です。たとえばゲームが「60fps」であれば、1秒間に60枚の絵が動きとして見えるわけです。
●違いのまとめ
・リフレッシュレート→画面側の性能。数値が高いほど性能は上。
・フレームレート→コンテンツ側の性能。数値が高いほど滑らかな表示に。
リフレッシュレートとフレームレートの関係
リフレッシュレートフレームレートの組み合わせは低い性能側に合わせられてしまいます。
たとえば画面が60Hz対応のiPhoneを使用している場合、120fps対応のゲームをしても60Hz(60fps)で映し出されます。
逆も然り、画面が120Hz対応のiPhoneを使用していても、ゲームが60fpsまでしか対応していない場合は60Hz(60fps)で映し出されます。
120Hz(120fps)で映像を楽しみたい場合は端末の画面性能と映像などのコンテンツの両方が120Hz/fpsである必要があります。
リフレッシュレートが高いと何が良いの?
ではiPhoneの画面が高リフレッシュレート(120Hz)だとどのような恩恵があるのでしょう。
●スクロール動作がヌルヌル
SafariやSNSでページをスクロールした際の「滑らかさ」は60Hzと比べて明らかに快適に動作します。滑らかになることでモーションブラー(被写体ぶれ)が抑制され見やすさが向上します。
●ゲームの操作性・没入感が向上
120fps対応のゲームでは、キャラの動きやアニメーションがよりスムーズになります。反応も良くなるので対戦型のゲームやタイミングが重要となる音ゲーでは有利になる事も。
高リフレッシュレートにはデメリットもある?
もちろんリフレッシュレートが高いことはいい事ばかりではありません。高リフレッシュレートにはいくつかの注意点があります。
●バッテリー消費が増える
画面が頻繁に更新されるぶん、消費電力も比べると増えてしまいます。
iPhoneは状況に応じてリフレッシュレートを自動調整(可変リフレッシュレート)しますが、それでも影響がないわけではありません。
●対応アプリやコンテンツ以外では効果が出ない
決して全てのアプリが120Hz対応しているわけではありません。ゲームによっては60fpsまでしか対応していない場合などもあるのでアプリ側のアップデートなどで追加されない限り恩恵は受けられません。
●見え方には個人差がある
必ずしも「滑らかさ=見やすい」とは限りません。一部の人は、高リフレッシュレートであることで目が疲れてしまうケースもあります。
iPhone機種別リフレッシュレート値
デバイス | リフレッシュレート |
iPhone 6 / iPhone 6 Plus | 最大60Hz |
iPhone 6s / iPhone 6s Plus | 最大60Hz |
iPhone 7 / iPhone 7 Plus | 最大60Hz |
iPhone 8 / iPhone 8 Plus | 最大60Hz |
iPhone SE / iPhone SE2 / iPhone SE3 | 最大60Hz |
iPhone X / iPhone XS / iPhone XS Max | 最大60Hz |
iPhone XR | 最大60Hz |
iPhone 11 | 最大60Hz |
iPhone 11 Pro / iPhone 11 Pro Max | 最大60Hz |
iPhone 12 / iPhone 12 mini | 最大60Hz |
iPhone 12 / iPhone 12 Pro Max | 最大60Hz |
iPhone 13 / iPhone13 mini | 最大60Hz |
iPhone 13 Pro / iPhone 13 Pro Max | 最大120Hz |
iPhone 14 / iPhone 14 Plus | 最大60Hz |
iPhone 14 Pro / iPhone 14 Pro Max | 最大120Hz |
iPhone 15 / iPhone 15 Plus | 最大60Hz |
iPhone 15 Pro / iPhone 15 Pro Max | 最大120Hz |
iPhone 16 / iPhone 16 e | 最大60Hz |
iPhone 16 Pro / iPhone 16 Pro Max | 最大120Hz |
iPhoneは13シリーズのProから最大120Hz対応となっています。
また120Hz対応のiPhoneは設定アプリから最大60Hzに変更する事も可能となっているので使い分けることができます。
まとめ
- リフレッシュレート 画面の更新回数(例:120Hz)
- フレームレート コンテンツの動きの早さ(例:60fps)
- 高リフレッシュのメリット スムーズな動作・ゲーム性能の向上
- 高リフレッシュのデメリット バッテリーの消費、非対応アプリでは効果なし、目の疲れ
iPhoneの機種選びの際は、「画面の滑らかさ」も重要なポイントのひとつです。
ぜひ、リフレッシュレートの仕組みを知って自分に合った機種を見つけてください。