iPhoneにはマイクが搭載されているのは皆様もちろんご存じですよね?
誰かと通話をする際やiPhoneで動画を撮影する時など、様々な場面でマイクは働いています。
今回はiPhoneのマイクが搭載されている場所や働き、故障の原因や故障の際の修理などをご紹介します
Contents
意外と多い通話時マイクのトラブル
マイク関係のトラブルは意外と多く、実際にたくさんの修理のご相談を頂きます。
「通話時に自分の声が相手に聞こえない」や「動画撮影時に音声が入らない」といった様々なトラブルの報告がございます。
そんな中でも一番に多いマイク破損の報告は「通話時に相手に声が届いていない」です。
iPhoneにはマイクが複数搭載されている
実はiPhoneには複数のマイクが搭載されています。
通話や動画撮影など使用する機能に応じて音を拾うマイクが切り替わり、その際他のマイクはノイズキャンセリングとしての働きをするために作動します。
ここではiPhoneに搭載されている3カ所のマイクを紹介します。
下部マイク
下部マイクはiPhoneの充電口横に搭載されています。
音が出るスピーカー穴がありますが、実はマイクも一緒に搭載されているのでその部分から音を拾っています。
この下部マイクはドックコネクタと呼ばれるiPhoneの充電口部品に備わっています。
下部マイクの主な働き
下部のマイクは主にメインマイクとしての働きが強く、通話の際やボイスレコーダーでの録音など幅広く機能しています。
また他のマイクがメインで働く際はノイズキャンセリングとしてのサブマイクとしての機能も果たします。
上部マイク
上部マイクはiPhoneのインカメラ付近に搭載されています。
通話時に耳を当てるイヤースピーカーの網目部分の内側に実はマイクがあり、そこから音を拾っています。
この上部マイクはiPhone機種によってインカメラ部品またはイヤースピーカー部品のどちらかに備わっています。
上部マイクの主な働き
上部のマイクはサブマイクとしての働きが多く、メインマイクが働いている裏で主にノイズキャンセリングの為に周囲の雑音を拾いその音をカットする働きをしています。
ですがインカメラでの動画撮影の際はメインマイクへと切り替わり撮影時の音を大きく拾う働きがあります。
背面マイク
背面マイクはiPhoneの背面にあるアウトカメラ付近に搭載されています。
アウトカメラ周辺をよく見て頂くと”小さな穴”が空いているはずです。
この背面マイクはiPhoneの機種によって音量ボタンや電源ボタンが備わったサイドボタンケーブルまたは背面カメラのフラッシュ部品に備わっています。
背面マイクの主な働き
背面マイクは上段マイクと同様にサブマイクとしての働きが多く、メインマイクが働いている裏で主にノイズキャンセリングの為に周囲の雑音を拾いその音をカットする働きをしています。
ですがアウトカメラでの動画撮影の際はメインマイクへと切り替わり撮影時の音を大きく拾う働きがあります。
マイク破損が起こる原因
iPhoneのマイクの破損が起きている方は実際多く修理の問い合わせも多数いただきます。
ではどのような事が原因でマイクが壊れてしまう事が多いのか、主な原因をご紹介します。
端末落下時の衝撃による断線
iPhoneを落としてしまった際に真っ先に確認することは”画面が割れていないかどうか”ですが、実はこの落下時の衝撃でマイクの破損が起こってしまう事があります。
特に破損しやすいマイクがiPhone下部に備わっているマイクです。
とても細いケーブルでiPhoneフレーム部分に装着されているので落下時の衝撃だけで簡単にケーブルが断線してしまいます。
水没による破損
iPhoneが水没してしまう事でマイクが破損してしまう事があります。
各マイク用に開いている穴から水が浸入してしまいマイク破損に繋がることがあります。
非認証Lightningケーブルの使用による破損
これは主に下部マイクの破損に繋がる原因です。
AppleがiPhoneに対し安全に使用できることを認めているMFi認証を取得していない非認証の充電ケーブルを使用することにより充電口パーツが破損してしまう事が多々あります。
この症状は『充電ができなくなる』などで気づく方が多いのですが、充電口パーツと一緒になっている下部マイクもまた被害に遭い破損してしまう事があります。
iOSアップデートによるシステム破損
iPhoneのマイクはiOSのアップデートによる不具合で使用できなくなることもあります。
これは”マイクが壊れている”ではなく”マイクを認識するシステム”が破損している可能性が高く、実際には部品は壊れていない可能性があります。
iOSアップデート後に症状が現れた場合はこのシステム破損が原因でしょう。
マイクの破損を避けるには?
上記で紹介したマイクの破損の原因を避けるために注意すべきポイントは
- iPhoneを落下させない
- iPhoneを濡らさない
- MFi認証の取れている充電ケーブルを使用する
- 容易にiOSアップデートはせずに不具合が無いかを調べる/事前にバックアップを取っておく
特に判断が難しい部分はiOSアップデートに関係する部分だと思います。
アップデートによるシステム破損が起こってしまう方は主に『古いiPhoneの端末を使用している』『iPhoneのデータ容量がほぼ満タン状態』といった方が遭遇してしまう場合があります。(※もちろん最新機種のiPhoneの方でも発生している報告はあります。)
古い端末を使用している以上、アップデートを行わずに使用するという判断も大切です。
「iOSアップデートがきているからすぐにアップデートを行う」ではなく、まずはアップデートをして発生している不具合を検索した後にアップデートを行う/行わないの判断をしましょう。
また、既にiOSアップデートを行ってしまった後だという場合はiPhoneを一度初期化する事でシステム破損を修復することが可能な場合があります。
ですが初期化を行うという事はデータを全て削除することになるので、写真や連絡先などの大切なデータは可能であればiOSアップデート前にバックアップを取っておくことをおすすめします。
修理は可能か?
iPhoneの各マイクは万が一破損してしまっても修理が可能な事がほとんどです。
一部の機種の部品ですが写真と一緒にご紹介します。
下部マイク
下部マイクはドックコネクタと呼ばれる充電口パーツに備わっています。
破損の際は充電口部分をまるまる交換することで壊れたマイクも同時に交換が可能となります。
上部マイク
上部マイクは機種によってマイクが備わっている部品が異なり、耳を当てて音を聞くイヤースピーカーやインカメラと一緒にマイクが備わっています。
上部マイクが壊れてしまった場合は機種によって該当するどちらかの部品を交換することでマイクも同時に新しい物へと交換が可能です。
ですがiPhoneにFaceID(顔認証)の機能が備わっている機種には注意点があります。
FaceID搭載機種の上部マイクはイヤースピーカー部品と一緒になっているのですが、この部品を交換してしまうとFaceIDが使用できなくなってしまいます。
背面マイク
背面マイクは機種によってマイクが備わっている部品が異なり、iPhone本体の左右のボタン(音量ボタン/電源ボタン)やカメラのフラッシュと一緒にマイクが備わっています。
背面マイクが壊れてしまった場合は機種によって該当するどちらかの部品を交換することでマイクも同時に新しい物へと交換が可能です。
マイク破損時の応急処置
『iPhoneのマイクが壊れてしまって通話で相手に声が届いていない』そのような場合は外部マイクを使用することで応急処置ではありますが問題なく通話で相手に声を届けることが可能です。
外部マイクはAirPodsなどのイヤホンマイクやPCで使用するようなUSBマイクでも問題ありません。
USBマイクの場合はiPhoneと接続するための”Lightning→USB変換アダプタ”が別途必要(下写真)となります。
画像引用元:Amazon.co.jp
まとめ
いかがでしたでしょうか?
マイクがトラブルでiPhoneの使用に支障が出てしまってる方は意外と多いです。
中には修理ができるかどうかがわからず仕方なくイヤホンマイクでその場しのぎをしている方も居るのではないでしょうか?
万が一iPhoneのマイクが壊れた場合でも修理は可能な部分ですので、マイクのトラブルが発生した場合はAppleまたはお近くのiPhone修理店に一度相談をしてみましょう。